読み手に配慮したふりがな

たまたま立ち寄ったトイレにあった
案内書きがおもしろかった。

おもしろかったといっても
ふざけたことが書かれているわけではない。
文面自体ははごく普通。

トイレ内の電灯は、自動感知式になっています。
約5分程度で自動消灯します。万一ご使用中に消えましたら
手を振る等、体を動かしていただくと再点灯します。

では何がおもしろいかというと、
この文についていたふりがな。

画質がよくないけど、
写真でみた方が早いかな。

画像:案内書き

ふりがながこのようにふられている。

  • 電灯 → あかり
  • 自動感知式になっています → ひとりでについたり、きえたりします
  • 手を振る → てをふる
  • 再点灯します → またつきます

読み手に配慮した見事なふりがなだと思った。

ここでふりがなをふる目的は
漢字の読み方を教えてあげることではなく
漢字が読めない人でも
案内書きの意味がわかるようにすること。

そもそも「自動感知式」が読めない人に
「じどうかんちしき」と言っても
何のことだかわからない可能性が高い。

この書き方なら、
ひらがなでわかるところだけを読んでも

あかりは、ひとりでについたりきえたりします
てをふる またつきます

何が起きるかも、どうすればいいかもわかる。
これで十分だ。

ふりがなに限ったことではなく
正確さより実効性を重視すべき場面では
こういう配慮が必要だと思う。

「ブラウザって何だ?」と聞かれたときに

ブラウザとは 【Webブラウザ】 – 意味・解説 : IT用語辞典

Webページを閲覧するためのアプリケーションソフト

と言っても多分わからない。

「インターネットを見るのに使うやつ」ぐらいかな。

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6 Responses to “読み手に配慮したふりがな”

  • www.evo8.org Weblog

    2008/09/13 18:52

    頭が良いとだめなこと

    そうそうと思ってしまった。 頭ん中さんの「読み手に配慮したふりがな」のエントリー…

  • 2008/09/13 21:21

    面白いですね!本当にこういう配慮っていいですね!^^

  • 2008/09/13 23:02

    さりげない工夫と配慮

    あるトイレに貼られていた案内文。 (ネタ元:「頭ん中」さん)ん〜! 確かに…!…

  • 2008/09/14 03:16

    まったく正反対なのが亀戸天神に隣接する江東区の手洗いですねぃ。
    http://www.g-note.org/note/index.php?itemid=934

  • 2008/09/20 20:41

    とても素晴らしい振り仮名ですね。
    人間初心者の子供にも意味が伝わりやすい書き方だと思います。

  • 2008/12/01 18:47

    はてなブックマーク上(http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.msng.info/archives/2008/09/post_754.php)で、
    9/13に「この振り仮名の使い方って、たしか70年ぐらい歴史がある筈。どっかに資料しまいこんであるよな……」とひとりごちていたFeZnと申します。
    その資料ですが……データ類の整理をしていたら、漸く発見しました。
    「労働者年金保険」の手帳の一部とおぼしきもの。当該資料は昭和18年(or印刷されたのはそれより前)でした。
    ↓いまはPicasaにuploadしてあります。
    http://picasaweb.google.com/FeZn.com/jHWtNI#5182003585187675202
    ↑多分これで読めると思います。