これが Google IME の恐いところ

こちらの記事に関して

「Google IME なら『とうふく』でも出てくる(だから『とうふく』も正しい)」
という声が聞こえてきたんだけど、
そこが Google IME の恐いところでもあると思うんです。

例えば Google IME で「ふいんき」を変換すると
雰囲気
何の疑問もなく「雰囲気」に変換されてしまう。

これが ATOK だと
雰囲気《「ふんいき」の誤り》
「言いたいことはわかるけどそれ違うよね」と指摘されます。

ことえりだと
不インキ
そもそも相手にされない。

もちろん言葉というのは常に変わり続けるものであるし
ほとんどの自然言語はそもそも約束に基づいてつくられたものではなく
たくさんの人が使っているうちに固まってきたものなので
何が「正しい」かを論ずるのは難しいと思います。

だから
「みんな言ってるし『ふいんき』でオッケー!ノープロブレム!」
ということになると、
この話はここでおしまい。

でも今の時点では「ふいんき」に賛成できない者からすると
仮名と漢字が結びついて使われていれば変換してしまう Google IME の仕様には
恐い部分があるな、と思えるのです。

もちろん「だから Google IME はダメだ」などと言う気はなくて、
無料であれだけのことができるのは本当にすごいことだと思います。
確かに ATOK は賢いけれども、あれは有料のアプリケーションだし
ATOK には ATOK の残念なところもある。

「とりあえず ことえり や MS-IME 以外の日本語入力ソフトウェアを知る」
ということになると、Google IME は大きな選択肢になると思います。

ただ、こういう側面も持っていることをわかった上で使った方が
言葉をたいせつにできるんじゃないかな、と思うので書いてみました。

おまけ

ATOK は「げっきょく」でここまでやってくれます。
月極《「つきぎめ」の誤読》

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One Response to “これが Google IME の恐いところ”

  • BASIC

    2012/04/08 14:16

    「体育館」
    ×たいくかん
    ○たいいくかん
    もだいぶ市民権を得て着てますね。
    「たいくかん」で変換できる漢字変換システムがじわじわと確実に増えてますw