円高だからAdSenseの支払いを保留するというのは危険な賭け

もうタイトルのまんまだけど、
円高だから AdSense の支払いを保留するというのは
けっこう危険な賭けなんじゃないかと思う。

ほとんどの場合わずかな差しか出ないから
「危険」は言い過ぎかもしれないけど
ともかく期待されるリターンよりリスクの方がでかい。

為替リスク

そもそもなぜ円高だったら支払いを保留したくなるかというと
AdSense はドル建てだからですね。
収益はドルで計上されて、支払い時に円に換算されるので
同じ額の収益があっても
円高のときは受け取れる円が目減りすると。

それはもちろんそうなんだけど、
それで支払いを保留するというのは
これから円安ドル高に進行するという予想があってのこと。

ただ、為替相場は
「だいぶ下がったからそろそろ上がる」という
期待どおりにはいかないないもの。
逆にもっと円高が進行したらどうしますか。

結局のところ、為替は上がるか下がるかわからない。
FRB の議長が酔っぱらって何か漏らしてるのを聞いたとか
日銀にスパイを送ってて介入の情報を掴んでるとかなら別ですが。

そもそも今後の為替相場の動きがわかってるなら、
外国為替証拠品取引でもやって
AdSense なんて比にならないくらい儲けられますね。

というわけで、為替差益を期待するのももちろんいいんだけど
同じぐらい為替差損が生じる危険があるので
この点で支払いを保留しても期待値は差し引きゼロに近いんじゃないかな。

投資機会の損失

AdSense 収益の支払いを受ければ
それが現金(いったん銀行に振り込まれるけど)として手元に入るので
それを投資に回せますね。

投資といってもいろいろで
リスクと期待値のバランスから言って
博打と変わらないようなのもあるけど
例えば銀行の定期預金のように
限りなくリスクがゼロに近いものもあるし。

支払いを停止するということは
その投資機会を Google に預けるということで
何かもったいない気がしませんか。

アカウント停止のリスク

まあ上の2つは現実問題として些細な話で
よほど収益の多い人でないと大きな違いは生まれないかもしれないけど
これが一番危険なんじゃないかと思う部分。
よく聞く話だけど、一応。

Google AdSense 利用規約 (2009/9/16 現在) によると

Google AdSense – 利用規約

Google は、その独占的裁量で、いかなる場合でも理由の如何を問わず、本プログラムの全部または一部、あるいは本契約を終了し、どの本件プロパティについても本プログ ラムの全部または一部への参加を中止あるいは終了することができます。

となっているので
Google が「はいアウト」と言ったらアウトで
アカウントが停止される可能性があり、

Google AdSense – 利用規約

Google によるリーズナブル (合理的) な調査の結果、上記事項のいずれかが発生した場合、お客様に本契約の違反があった場合または本件広告をお客様の本件プロパティに関連して掲載する広告 主が当該本件広告についての Google への支払いを怠った場合、Google は支払を留保する、またはお客様に返済を要求する権利を留保します。

そうなったらそれまでの未払い分も受け取れない。

「AdSense アカウント停止」とでも検索すれば
やられちゃった人の体験談がごろごろ出てきますね。
実際に喰らったことはないので
信憑性の検証まではできませんが。

「お客様に返済を要求する権利を留保します」とはあるけど
未払い分の支払いに応じないのは簡単でも
いったん支払われたものの返還を要求するのは困難だし
それを求めて Google から訴えられたという話は聞いたことがないし。

できるだけこまめに支払いを受けた方が安心ですね。

うんまあ何もこんな長々と書くほどの大した話でもないんだけど、
つい設定を変更しそうになる自分に
「いやそれ間違い」と言うための記事です。

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