最も罪の重い犯罪

今朝ちょっと話題になったのでエントリ。

以前どこだったかで聞いた
最も罪の重い(というか最も罰が厳しい)犯罪について
あらためて調べてみた。

それは殺人でも誘拐でもピンポンダッシュでもなく、これ。

刑法

(外患誘致)
第八十一条  外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。

要するに外国をけしかけて
日本に戦争を仕掛けるようしむけるということだけど
「死刑に処する」としか書かれていない。

つまり、必ず死刑。

さらに

第八十七条  第八十一条及び第八十二条の罪の未遂は、罰する。

未遂でも死刑。

日本国および日本国民に対する犯罪で
これ以上罪の重いものはないということね。

ところで、上記の条文の付近を見てて
ふと目に入って気になったのがいくつか。

外国国章損壊等

第九十二条  外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。

外国の国旗を燃やしたりしたら犯罪です。
このきまりがない国が多いのか、
あっても適用されてないのか、
適用されてもニュースになってないのか、

 前項の罪は、外国政府の請求がなければ公訴を提起することができない。

やられた国の方が文句を言ってないのか。

私戦予備及び陰謀

第九十三条  外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備又は陰謀をした者は、三月以上五年以下の禁錮に処する。

もちろん「私的に」といっても
ひとりで、という意味ではないだろうが、
上半身裸で黒タイツのお笑い芸人が
単身で大国に戦いを挑んでいるところを想像してしまった。

しかも

ただし、自首した者は、その刑を免除する。

とあるのでなおさら。

証拠隠滅等

第百四条  他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。

あくまで「他人の」であって、
自分の刑事事件に関する証拠を隠すのは
証拠隠滅罪にならない模様。

そもそも犯人が自分の犯した罪の証拠を隠そうとするのは
自首する場合を除いたら当たり前だから
それを罪にするのは変か。

さらに

犯人又は逃走した者の親族がこれらの者の利益のために犯したときは、その刑を免除することができる。

親族愛は認められているらしい。

(追記)
はてなブックマークのコメントで教えてもらいました。

はてなブックマーク – nirakoroのブックマーク / 2008年08月24日

ちなみに犯人が親族に証拠隠滅を依頼すると証拠隠滅の教唆で処罰されます。不思議。

へー。それは確かに不思議。
追加ネタありがとうございました。

全部見てたらきりがないからこのへんで。

法律には詳しくないので
「それは解釈が違う」というのがあったら教えてください。

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One Response to “最も罪の重い犯罪”

  • 774

    2008/08/25 00:33

    国連憲章の敵国条項なんかも、「ふ~ん」って感じ。