雪の美しさには4つあって

全国で雪害が続く中
こんなことを書くのはいささか不謹慎かもしれないが、
雪は美しい
雪は
視点を変えることによって
4つの美しさを見せてくれる。
まずは、結晶
雪の結晶には
二つとして
同じ形のものがないという。
自然の気まぐれが生み出し続ける、
尽きることのない創作芸術だ。
第2に、降る姿
深々と降る雪に
月明かりが差したときなど、
いつまでも幻想世界に浸っていたくなる。
ただただ降り続ける雪を目の当たりにすると、
欲望も怨憎も嫉妬も自己嫌悪も
この世には存在しないかのように思えてくる。
3つ目は、積もった景色
降り積もった雪は、
薄汚れた雑居ビルの屋上も
道端に放置され朽ち果てた原付も
分別してなかったせいで回収してもらえなかった半透明のゴミ袋も
すべて白いヴェールで包んでくれる。
雪が積もっている間だけは
都会の嘘もごまかしも
すべてが浄化され、
そこには一面の銀世界が広がるだけだ。
そして、
最後にして最大の美が
スキー場マジック
一般的には
「ゲレンデマジック」と呼ぶことの方が多いらしいが、
なぜか身の回りの人はみな
「スキー場マジック」と言う。
スキー場で出逢った人は
男女の別を問わず
実力の3割から5割増しに見えるという。
そこで調子に乗って食事に誘い、
街で見ると
「・・・あれ?」
ということはよくある。
らしい。
注意が必要だ。

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