「地獄へ直行」の何がマズかったか
2007年03月02日 08:18
これがニュースになるあたり
「やっぱり日本は平和だなあ」と思うが、
確かに軽率ではある。
遅刻多い生徒「地獄へ直行」…中学廊下に名前掲示欄 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
川崎市麻生区の市立長沢中学校(渡辺直樹校長、492人)で、2年生(4学級)の学年主任を務める男性教諭(48)が昨年9月~12月、「イエローカード」から「地獄へ直行」まで5段階の文言を書いた模造紙を廊下に張り、遅刻回数に応じて生徒の名前を張り付けていたことが28日、分かった。
「地獄」を用意したこと自体がマズいわけではない。
もともと地獄極楽(あるいは天国と地獄)の話は
教育的な意味合いが強いのではないだろうか。
賞賛されるべき行為やしかるべからざる行為について
「なぜ」と説明できればいいのだが、
必ずしもすべての大人がその答えを用意できるわけではない。
それでもなお社会通念上抑制すべき行為はあるだろうし
人はそちらの方に流れがちでもある。
そこで地獄が登場するわけだ。
「地獄に堕ちる」という
理由も何もあったもんじゃない行く先をつきつけて
人を「正しい」方に導こうとするのは
洋の東西を問わず伝統的に行われてきたはず。
それは時に「地獄へ直行」だったり
「蔵に入れられる」だったり
「『イエローカード』のところに名前を書かれる」だったりするのだが。
では何がマズいのかというと、
まさにその「理由も何もあったもんじゃない」部分。
地元のご隠居さんが近所のチビッコたちを叱りとばすのなら
「そがあなことしょおったら地獄へ墜ちるど」
(広島弁:「そんなことをしていたら地獄へ堕ちるぞ」)
だけでいいのだが、
やはり学校ではそうはいかない。
論理的・法的な正しさの問題はさておいて、
常につきつけられる「なぜ」の問題に
自らの信ずるところに基づいて向き合うことが
教育者のひとつの責務だからだ。
安易に地獄に頼ることは許されない。
いやあ、大変ですなあ、教育者のみなさん。
とはいえ、まずは形からという発想もある。
結果として遅刻を減らすということを先に持ってくるのなら
今回のやり方もあながち間違っているとは言い切れない。
なにせ
撤去時には7、8人の名前が張られていたが、この間、「地獄へ直行」に張られた生徒はいなかったという。
のだから
一定の成果は上がっていたのかもしれない。
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コメント
2007年03月02日 09:32
私は保育士ですが、豆まきの時期には 「いい子にしてないと 鬼がくるよ」と言ったり、雷が鳴っていると、「カミナリさんがおへそ食べにくるよ」と 子どもに怖れを抱かせる表現をすることがあります。
これも、罪なのでしょうか?(笑)
2007年03月02日 09:39
私も某所の日記で取り上げたのですが、少なくとも私がこういう表現に嫌悪感を持つのは、「何となく某占い師を彷彿とさせるから」だと感じております。
「ここをクリックしないと地獄へ直行」と言われたらかえってクリックしたくなくなるタイプなので、ランキング上げに協力しましたよ。ん?
2007年03月02日 11:48
ほいじゃがのー、教育委員会が視察に来た時はその張り紙を外しとったそうじゃない。ということは、学校なり担当の教師がまずいと認識しとったわけで、またそれを貼りなおしたのは、やっぱり駄目じゃろ。
筋が通らんわ。やるんなら、貼りっぱなしで堂々と説明すればええ。
2007年03月07日 14:29
> いしぐろさん
保育園児はいいんじゃないでしょうか。まだ理屈でどうこういう年齢でもないでしょうから。中学生ぐらいからは、理由を明示しつつ、同時に理不尽で当然な世の中もわからせるということをやらないといけないんじゃないでしょうか。
2007年03月07日 14:30
> ぶっちぃさん
それはわかる気がします。「地獄へ堕ちるわよ」ですな。
2007年03月07日 14:31
> 大梅太夫さん
しかしそこには、筋の通らぬ大人の事情があるんじゃないでしょうか。人間は成長するに従って
理屈もなにもない→理屈を理解する→それを超えた大人の事情
というふうに変化するような気がします。











