バイバイ、プルート

アメリカの学者はかなり抵抗したようだが、
無理もないか。
アメリカ人が発見した唯一の惑星だったし。
ディズニーのキャラクター「プルート
(あの、いつも長い耳と舌を垂らしている黄色い犬)も
冥王星(Pluto) から名前をもらっている。

ITMedia News: 太陽系第9惑星が消滅――「冥王星は惑星ではない」ことに決定

国際天文学連合(IAU)が8月24日、総会で採択された「惑星」の新定義を発表した。この結果、冥王星は「惑星」ではなく「矮惑星」と定義され、太陽系の惑星は、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8個となることが決定した。

どうも誤解が多いようだが、
冥王星を惑星から外すかどうか
という議論が行われたわけではない。
あくまで
惑星」という言葉の指す対象が実情にそぐわないから
定義を見直そうということになり、
その結果 冥王星は惑星と呼ばれる対象ではなくなった
ということだ。
そもそも
冥王星は惑星なのか
という議論は無意味だ。
もともと宇宙に「惑星」というものが存在しているわけではない。
宇宙に存在しているものを
我々が勝手に一括りにして
惑星」と呼んでいるだけだ。
しかも言葉の定義というのは大抵
みんなが使っているうちに
これってこういう意味なんじゃないの
という感じで固まっていくものだが、
冥王星を惑星と呼ぶかどうかの判断基準を
みなさんの言語使用の蓄積に求めるのは難しい。
ならば
どういう約束にしておくのが
 一番すっきりするか

で決めるしかない。
『惑星』の定義はこれでいいと思う人~
は~い
で決まり。
別に青筋を立てるようなことではない。
冥王星を「惑星」と呼ぼうが「矮惑星」と呼ぼうが
その星は相変わらずの楕円軌道を描いているし、
黄色い犬は相変わらず長い舌を垂らしている。

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2 Responses to “バイバイ、プルート”

  • のり

    2006/08/28 09:53

    そう、唯一喋らない動物(ペット)として不自然さを醸し出していた黄色い犬、プルート。
    ネズミもアヒルも喋るのに(あろう事か、グーフィーなんて犬だし。)唯一ペットとして喋らない存在だったプルート。
    冥王星を惑星としてくくる事に少し疑問を投げかけていたのかも知れませんね、ディズニーは。

  • 2006/08/28 10:16

    > のりさん
    そういえばそうですね。
    何かミッキーのペットなのはまだしも、グーフィーのペットとして登場したこともあるらしいじゃないですか。
    犬のペットとして登場する犬。
    何だか歪んだ社会構造に無言で物申しているような気もしてきました。