『頭ん中』英会話講座 何のためにやるのか編

英語を話せるようになりたいという人から相談を受けると、
だいたい最初に
なんで?
と聞く。
英語くらい話せた方がいいと思って。
という答えが返ってきたら、
次の質問は
なんで?
だ。
英語を習い始める前に
まず知っておいた方がいいのは、
英語が話せたからって
大していいことはない
ということだ。
自分の生活を振り返ってみてほしい。
英語が役に立ちそうな場面がそんなにあるだろうか。
鰺を三枚におろせるとか
般若心経を覚えているとか
トランペットの吹き語りができるとか
そういう技能の方がよっぽど有益ではないだろうか。
役に立つからやるとか
 役に立たないからやらないとか
 そういう考えでは何も学べない。

という主張もあって、
それも尤もだと思う。
しかし
過去の経験から一つ言えることは、
必要に駆られて必死でやる人は
数ヶ月もあれば十分話せるレベルまでいく
し、
目的意識なしに何となくやっている人は
何年やってもほとんど進歩しない

ということだ。
目的もないのに英語を習うな
と言っているのではない。
やってみようかな」と思ったら、
ぜひやった方がいい。
いかなる学習も無駄ではないし、
教養を身につけるのに理由なんか要らない。
ただ、強烈なモチベーションがあった方が
遙かに上達のスピードは速いということだ。
ある知り合いの男の子には
イギリス人の女の子を好きになったから
という理由があった。
これほど強い動機が他にあるだろうか。
彼にはすぐさま学習を始めるように言ったし、
練習にもつきあった。
その結果、
あっという間にそこそこ話せるようになった
一つ残念なのは、
結局その恋が実らなかったことだ。

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21 Responses to “『頭ん中』英会話講座 何のためにやるのか編”

  • 2006/05/26 13:15

    その理論でいくと
    中、高校での英語の勉強は
    ほとんど無意味ってことですか?
    あんなに苦労したのに・・・ショックだ・・・

  • 2006/05/26 13:20

    > RINさん
    英語の学習に関して、それはよく話題になるところですね。
    私の見解では、答えは「いいえ」です。
    中学・高校の内容を確実に身につけておくことはとても重要なことです。
    後日記事にするので、それを読んでみてください。

  • あみあみ

    2006/05/26 17:22

    確かに!!(??????)
    じゃあ恐怖の実習が控えているあたしも誰か英語圏の人を好きになれば‥‥!

  • aki

    2006/05/26 17:27

    恋人が外人だと上達は早いって言いますね?
    聞こうとするし、伝えようとするからでしょうか。。
    あ、何気に初コメント☆

  • 2006/05/26 17:43

    > あみあみさん
    そうですか、「恐怖の実習」ですか。
    大丈夫。なんとでもなります。
    何かお力になれることがあったら言うてください。

  • 2006/05/26 17:44

    > akiさん
    やはり、必死な思いでやると
    上達が早いんでしょうね。
    そういえば初コメントですな。
    ありがとうございます。

  • 2006/05/26 21:35

    好きになった外国人の女の子の為に一生懸命英語を覚えたら
    実はその子がロシア人だった場合
    すぐにトランペットの吹き語りをマスターして気を引きますな。
    状況判断の早さが売りのナイスミドルなお年頃、なん吉でした。

  • 2006/05/27 00:00

    僕は中・高と英語がとてもとても苦手でした・・。でも言われてみると、ただ苦手じゃけんやらんとって思うだけで、目的意識が足らなかったように思います。これからの学校での学習に活かそうと思います!

  • 2006/05/27 00:18

    俺は英語を話せるようになりたい。
    外国人の女の子と付き合いたいから。
    いつ出逢えるかもわからないから今のうちに勉強しておこう。
    これはどうでしょうか

  • えみねぇ

    2006/05/27 09:00

    なるほど…。
    中学、高校と勉強してきたけど
    結局身に付かなかったのは、目的がなかったからなのかもしれないですね。
    あの頃より、今は洋楽を聴くようになって
    歌詞を知りたい!と思ったりしてたまに調べたりするので
    その方が身に付きそうな気がします。(あくまで『気』ですが…)
    『イギリスの女の子を好きになったから話せるように!』
    ってステキな動機ですねぇ。

  • 2006/05/27 09:45

    ボクは映画を見て話がわかるようになりたいし、歌が歌えるようになりたい。
    と 20年ほど前に思っていたけど、たしかに身についちゃあおりまへんな。 (=_=)

  • 2006/05/27 10:29

    > なん吉さん
    さすがなん吉さん。臨機応変ですね。
    ただ、できることなら
    相手がなに人かは早めに確認した方がいいですね。

  • 2006/05/27 10:31

    > iroenpitsuさん
    「~せんと…できん」
    と思うより、
    「~すれば…できるようになる」
    と思った方が前向きですね。
    前を向いていきましょう。

  • 2006/05/27 10:32

    > たるいさん
    人生何が起こるかわからないので
    常に万全の備えをしておくことは大切ですね。
    ただ気をつけないと、なん吉さんのように
    > 一生懸命英語を覚えたら
    > 実はその子がロシア人だった
    となりかねないのでご注意。

  • 2006/05/27 10:37

    私が英会話に通いだした動機はセンター試験へのリベンジでした。大学入試で英語が4割しか取れなかったのが悔しくて、大学生になってから結構本気で英語を勉強して、バイトしてお金までためて短期だけど留学までしてやったさ!
    おかげで新聞についてたセンターの問題も一門間違えただけという好成績を修めることができ(センター受けたわけではなく家でやってみた)、満足したので、英会話やめました。
    ものすごく有益でない動機ですね。

  • 2006/05/27 10:43

    > えみねぇさん
    「歌を歌えるようになりたい」
    というのも動機としてアリですね。
    しかもメロディとあわせて覚えると、
    記憶の効率が断然高いようです。

  • 2006/05/27 10:45

    > ぷくさん
    今からでも遅くありませんよ。
    まずは歌えるようになるところからやるのがいいかと。

  • 2006/05/27 11:16

    > 自営妻tuyumameさん
    直接利益はなかったかもしれませんが、
    リベンジというのは実は強烈なモチベーションなんですよね。
    ポジティブ思考が成功の秘訣だという考え方に対して、
    ネガティブな復讐心で物事をやり遂げた人も
    たくさんいるという話を書いた本があって、
    実に面白かったです。
    またここでご紹介しようと思います。

  • 2006/05/28 21:20

    講演

     2題聞いた。
    「よりよい登録手話通訳者になるために」
    同県内他地域の通訳士に講師としてお話いただいた。
     「通訳者たるもの言語に敏感でなけ…

  • 2006/06/01 00:04

     さて・・・。
     このテーマのコメントもボチボチ落ち着いてきましたね。ではそろそろ荒らし気味かという長文コメントを入れてもいいですかね?
     常々思っていたことですが、マスナガさんは文章がうまい。
     その文章の上手さは何処にあるのか?
     それは簡潔さにあるのだと思います。
     伝えたい思いを塗りこめるのではなく、少しでも無駄な装飾を省く、スッキリした文章を心がけるというのがマスナガさんの文章構成の基本なのだろうと思います。
     そして、簡潔な文章を構成する能力というのはそのまま、異国語の習得に役立つのだろうと思います。
     日本語はダラダラと句点でつなげ続けることができるので、日本語で考えた文章を外国語に翻訳するときに混乱してしまいます。
     装飾をなるべく省き、論理の構成をダイナミックに、時にコミカルに。そういう文章力の下地があれば、おそらく異国語の習得はちょっと楽になるのじゃないかな?と思います。
     ホント、マスナガさんは文章がうまい。
     それがマスナガさんの英語が堪能だという話の裏づけになると思うのは私の思い込みでしょうか?
     ところで、ネガティブな原動力の話ですが、ランボルギーニ社の話が有名ですね。
     見返してやる、という気概は維持するのが大変そうだなぁと思いますが、ポジティブな思考も維持するのは大変ですよね。
     ベクトルの方向如何でではなく、パワーの維持が成功の秘訣でしょうか?
     ・・・あらら、予告どうりですが、長文のコメント、申し訳ありません。
     失礼しました。

  • 2006/06/01 10:34

    > のりさん
    うおお、なんかものすごくいい感じに書いてくださってますね。光栄です。
    とにかく、丁寧に書くようにはしてます。
    こうやって見に来てくださる方が一人でもいる限りは気を抜けませんね。
    励みになりました。ありがとうございました。