指一本触れてはならないような雰囲気

前から気になっていた自動車のディーラーがあったので
通りがかったついでに立ち寄ってみた。

4台の自動車が展示されていて、
一番手前にあるのはやや大柄な黄色い車だ。

自動ドアが開き、店内に入る。
店員さんの姿はなかったが、
そのうち誰かくるだろうと思い
車の周りをうろうろしてみることに。

ひっそりと静まりかえた店内で、
その自動車は強烈な存在感を放っていた。

普段なら車を見に行くと
ドアを開けてみたり乗り込んでみたりするのだが、
その黄色い猛牛に触れることはなかった。

指一本触れてはならないような雰囲気を漂わせているのだ。
この車を買っていくのはいったいどんな人なのだろう。

しばらくしてやってきた店員さんによると
年に3台も売れれば良い方だという。

この車をつくっているのはイタリアの会社で、
その名をランボルギーニという。

展示されていたのは
ムルシエラゴ」という車だ。
お値段は、諸費用込みでざっと3,000万円。
触らなくてよかった。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加