40時間半監禁された話 前編
2006年02月18日 12:00
北国でスキーでもしようかと
長野県に向かったことがある。
すぐに寝付ける体質なので、
長距離バスが全く苦にならない。
苦にならないも何も、
走り出した次の瞬間には目的地に到着しているのだ。
それにしても、あのときは辛かった。
その日、長野周辺は記録的な大雪。
公共交通機関はすべてストップし、
高速道路も走っている最中に全面通行止めとなった。
当然のように大渋滞したのだった。
高速から降りようにも、
インターチェンジまでたどり着けない。
早朝にはスキー場に着いている予定が、
その日の昼になってもまだ高速道路の上にいた。
やっと最寄りのインターチェンジで降りたかと思えば、
町の交通も完全に麻痺していた。
進行速度は時速50センチ。
一眠りして目が覚めても景色が変わっていない。
「これはかなりの時間を覚悟しなければ」
と思ったその時。
乗客の一人が緊急事態に陥った。
トイレだ。
通常、ツアーバスの乗客は安全上の理由から
休憩所となるサービスエリア以外でバスを降りることは許されない。
しかし今は非常事態。
運転手さんがドアを開け、乗客は雪の中を走り出した。
それが、次なる物語の幕開けだった…
(続く)